3.《ネタバレ》 山賊のボスとアイルランドの革命家が手を結んでの珍共闘で、かなり異色の西部劇。
銀行強盗を企むただの悪党が、メキシコ革命に巻き込まれていくのがユニーク。
相乗りした馬車でブルジョアジーに冷たい視線を浴びる農夫が、盗賊の頭の本性を現す冒頭はセリジオ・レオーネらしくて痛快。
ただ、その後が期待ほどではなく、レオーネ作品としてはちょっと物足りない。
反発していた二人に芽生える友情は好みの定番パターンだが、ロッド・タイガーとジェームズ・コバーンにはあまり乗れなかった。
コバーンの演じたのが拳銃ではなく爆薬のスペシャリストというのも、西部劇に求めるものとは違っていた。
レオーネ特有の長回しが見られるが、『ウエスタン』くらいの緊張感と渋みがあれば全く気にならないのだけれど、それが冗長に感じられる。
なので、150分超がやっぱり長くて、2時間くらいにまとめればちょうどいい感じ。
モリコーネのションションション~♪の独特のフレーズが妙に頭に残る。