4.《ネタバレ》 類似のアイデアの作品がいくつかあるが、そんなにおもしろいアイデアなのかなぁ? 中学生の女の子の妄想みたいだと思うけど。
ともあれ、淡々としたタッチで話は進み、格別大きな破綻はない。韓国でもかなりヒットしたようだけども、果たして1979年を知っている世代の人はたくさん見たのだろうか。というのは、79年の情景が、ぜんぜんそうは見えなかったから。学生デモの光景なども出てくるが、エキストラも少なくて、ごっこ遊びみたいだった。当時の実際のニュース映像なんかと合成しちゃうわけにはいかなかったんだろうか。
それから、キム・ハヌルは確かに純情そうには見えるが、あかぬけすぎてる。ハ・ジウォン演じる、現代の女子大生の行動様式が、「好きなんだけど、ついつっかかってしまう」という、あまりに古典的なものなので、よけい20年の時をへだてたふたりの女の子の差がはっきり出なかったのかも。
もっとも、うんと昔ならともかく、少し昔の感じを出すのはかなりむずかしいから、これは無理な注文なのかもしれないが。日本ならば、ハマトラだのニュートラだの、サーファーだのって、当時の特徴的なファッションなどもあったけど、韓国ではどうだったんだろう。主人公があこがれる大学の先輩が、いつも白いワイシャツを着てるのが、そういう雰囲気なんだろうか。