6.《ネタバレ》 毎年二作もシナリオ書いていたんじゃ山田監督もネタ探しに苦労するだろうと思う。
五十歳の寅さんが娘くらいの年齢のマドンナを好きになること自体、無理があるような気がしてならない。
映画の中で寅さんが宿屋で年寄りの金持ちジジイが若い娘を嫁にする話は、娘が嫌々結婚するような話しぶりだったが、今の時代は女の方が喜んで結婚するんじゃないかって思う。
金もない、人がいいだけの寅さんに誰が恋心を持つだろうか。
そんな考えは、この二十一世紀になって当時以上に強い思いがする。
マドンナが何故結婚を抜け出してしまったのか、ずっと疑問に思いながら見ていたが、最後の結婚式のスピーチで「人を想う心が相手を好きになる」みたいな言葉は、とても共感を呼んだ。