3.「四月物語」のDVDに特典映像として収録されている時代劇。元々は「四月物語」の劇中劇として登場する作品らしいが、「四月物語」を見る前に見てしまった。もし織田信長が本能寺の変のあと生きていたらという内容で、これだけ聞くとけっこう興味をそそられるし、「四月物語」では名画座で流れる昔の映画という設定なのか今にもフィルムが切れそうな状態の白黒の画調を見事に再現しており、映像にすごく味があるのがいいし、なかなか凝ったつくりで、岩井俊二監督の意欲というものを感じられる。しかし、中身としてはなんだか一発芸を見せられた感じで、完全にお遊びで終ってしまっている印象。まあ特典映像に入っている短編にあれこれいうのも野暮というものだが。冒頭のクレジット部分でスタッフやキャストの名前が全員漢字の変名で表記されているのは面白い。