2.《ネタバレ》 (ネタバレ全開です。ご注意下さい。) 悪い奴らが善人を迫害したなどという単純な見方が支配しているのが今の世の中なのだろう。主人公が自らは善の側にあると信じて調査を始めたとしても、彼のみを愚かだといって責めるわけにはいくまい。最後に、自分の家族の手も血塗られていることを知ったことは、彼の愚かさに対する罰であり、その後、沈黙するしかなかったのは当然のことだろう。ロルカだって、英雄気取りでスペインに帰ってこなければ、彼の周囲の人の何人かは不幸な目に合わずに済んだのだ。しかし、スペインはある意味で幸福だ。戦争に負けたわけではないから、過去の歴史を背負っていかなければならないとしても、そのことを政治的に利用されることはない。。。