4.《ネタバレ》 これはちょっと共感できない。
浮気は好きではないし、不倫も見ていて気持ちが良いものではない。それがお世話になった人ならなおさらです。
もちろん、そこがメインのテーマでもなければストーリーの骨子でもないわけですが、だったらこの映画のストーリーって何なんでしょう。
強いて言えば、『本人すら気付かない個人のアイデンティティーの確立』なんでしょうか。
遠距離恋愛でうまくいかなくなる。⇒ふられる。⇒無気力になる。⇒友人からなじられる。
日本での『あるある』が世界でも『あるある』。世界をすごく身近に感じられるエピソードの一つですが、だからなんだと。わざわざ映画でまで見たいエピソードではありませんがな。『リアル』だから良いってことはないのですね。
この何となく共同生活をしているために、馴れ合いのような仲間意識が生まれるというシチュエーションも当たり前すぎて好きではありません。
やはりクリエイティブな映像世界であるからこそ、もう少しストーリーが欲しいところです。
かなり序盤なのですが、交換留学生の手続きをしている主人公が、次々と書類を提示されて、『どうして世界はこんなに複雑になってしまったのだろう』というくだりだけ、妙に共感してしまいました。
それにしても、オドレイ・トトゥは好きな役者さんではあるのですが、彼女がでる映画で面白いと思ったものが一つもありません。なのに記憶に残るのだから、よほど魅力のある人なんだと思います。(あくまで個人的主観による感想です。)