32.この映画の出来不出来をとやかく言うつもりは全くない。5点というのはあくまで便宜的な点数である。彼の主張がどうであれ、ぼくはマイケル・ムーアの立場を尊重する。この映画が作られたことの正当性を擁護する。100の大きな言説よりも、5秒なり10秒なりの映像のほうが衝撃的である、ということを改めて感じる。イラクで傷つき、死んでいった罪なき子どもたち、行きたくもない戦争で命を落とした兵士たち、パンクを聴きながら人を殺すことに快感を見出す兵士、エトセトラ。映像の持つ力は計り知れない。だが、その映像も流されないことには何の意味もない。今まで何度も見たWTC倒壊の映像のシャワー。それがアメリカ人たちを烈火のごとく怒らせた。直接9・11に関係のなかったぼくたち日本人さえも怒らせた。だが、アフガニスタンの映像は。イラクの映像は。卑劣で、残虐な戦場の映像は、ぼくらの上に豪雨の如く降り注いだか。ぼくらは怒っただろうか。マイケル・ムーアは怒っている。本気で怒っている。これだけ怒っている人がいるのを、久しぶりに知った。その怒りをぼくは決して批判できない。 |
31.米国の大学のラウンジで、当時つきあっていた彼女が「ちょっと実験をしてみよう」と言って、近くにいた学生の1人に声をかけました。「何の用?」と尋ねられると、「ちょっと待ってて」と引き止め、次の学生に声をかけました。数十人が立ち止まると、それを見たほかの学生たちが続々と集まり、「なにかここではじまるらしい」と声が聞こえてきます。30分程度で、そのラウンジには、2000人以上が集まりました。それを見届けたところで、私と彼女はこっそりとラウンジから出ました。米国人は、「ストリームの気配を感じるとそれにとりあえず飛びつく」国民性があります。そして、アカデミー、カンヌをモノにしてしまったムーアには、人を呼び止め、席につかせる力があります。ムーアの手法は、暴力的で、狡猾。論理的に欠点が多いのですが、勢いがそれを補っています。私は、たまたまラウンジに入ってしまった米国人が、自分で考えることを放棄し、本作に拍手を送っているのではないかと不安を覚えました。イラク問題の是非は、話し合う、またそれぞれが持論を主張する価値があります。ムーアの主張は、個人的には賛同しています。しかし、ときとして「メディアの暴力」とも思えるそのやり方は、「私の好みではありません」。また、今後、ムーアの粗悪コピーが出てくることも、(その可能性は低いとは思いますが)懸念しています。 【DONGYAOS】さん 5点(2004-06-30 02:42:42) (良:2票) |
30.日本の報道特番なんかのほうが中身が濃いものがある。しかしこの作品は日本だけではなくあらゆる国々に向けたものであり、また中でもアメリカの人達にこそ見てほしいと作られたであろう作品。もしその国のメディアが報道の自由を奪われているのだとしたらなかなかのインパクトを持っているんじゃないだろうか。政策に都合のいいものしか報道しないアメリカと同様、ムーアも政策に都合の悪い映像だけを繋ぎ合わせた。一方だけからの情報よりも二方三方とあったほうがいいに決まっている。あとは見るものがそこから真実を見極めればよい。ただ、ムーアは本来アメリカの暗部にメスを入れたかったのだと思いたいが、はたしてその辺りはどうなのだろう。ブッシュ批判を露骨に繰り返すことでかえってうやむやになっている気がする。描かなきゃいけないのはブッシュではなくブッシュを動かすもの、すなわちアメリカ合衆国そのものなのです。 それでもこの作品の持つパワーは評価したい。中身が個人攻撃であろうと、アメリカ人が自国の現職大統領を批判した映画を世に出した功績は大きい。私は自分よりはるかに強い相手に向かっていく人は好きです。 【R&A】さん 5点(2004-12-03 14:09:23) (良:1票) |
29.内容は単なるドキュメンタリーだが、この映画の存在自体に意義があると思う。ただ肖像権云々で訴えられそうな気もする。たいがいどの国の政治家も外面はいいので、こういうオフ映像を撮れた事自体を賞賛したい。んで5点。ストーリーとしては何を一番訴えたかったのかがハッキリとしていないので不満。よし、日本でも小泉首相をテーマに映画を撮ってみようか。でも警備がいささか厳しそうなので、盗撮に優れた監督じゃないといかん。あ、そうだ、盗撮に長けた田代まさし氏がいるではないか。タイトルはズバリ「純ちゃんの応援歌」でいかがだろうか・・・たぶんNHKでは放送禁止になるだろう。一番の問題は、田代氏が復帰するであろう数年後に小泉首相が政権を握っているかどうかだ。 |
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27.よくまあこれだけ上手いこと情報を集めたものだと感心すると同時に、あまりにも都合の良い一方的な情報の継ぎ足しだらけで引くという相反する思いで観た。見るに偲びないシーンも多くて点数が付けづらいのだが、普段なかなか報道されない闇の部分を知ることができたことは大きい。 【mhiro】さん [DVD(吹替)] 5点(2012-07-01 09:53:39) |
26.《ネタバレ》 これは公開当時かなり話題になりましたね いまさらではありますが鑑賞致しました ん~これはスゴイゎ へぇ~~ということがいっぱいあって興味深い内容でありました でも思っていたほど「アポ無し・突撃取材!」的なところが少なく…議員の子をイラクへは面白い …ちょっと物足りない印象 でもあれだね、こんだけ現職大統領(当時)を批判するものが出せてしまうアメリカがすごいし 「叩けば埃」的なブッシュもある意味スゴイ まぁ政治家なんて結局のところそんなもんでアルノデショウガ 【Kaname】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-05-17 08:21:38) |
25.こういう表現はあってしかるべきだし直球なので面白いんだけど、これを見て偏った考えを持ってしまう人が少なからずいるんだろうなと思うと複雑ですね。 【さわき】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-03-21 23:32:59) |
24.《ネタバレ》 こういう作品を作る限り、製作者の主観で作られるのは当たり前なため、内容を元にブッシュ政権を擁護・批判するのは正しくないと思うが、エンターテイメントとして見た場合にもどうも面白みに欠ける感じがした。 【珈琲時間】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-06-18 09:33:49) |
23.こういう映画は点数つけにくいですね。問題意識をもって時事に取り組め!って意味なら分からないでもないけど、語り口が強引すぎてちょっとシラケるところもありました。もしブッシュが作者が主張している通りの人物だとしたら、世界一の悪者でしょう。でも、まだ大統領やってるんだよね…。 【アンドレ・タカシ】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-09-08 21:15:25) |
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22.《ネタバレ》 戦争は愚かな行為だと再認識できた作品。その戦争の裏側も描いていますが、その内容には本当に腹が立つ。戦争の裏側、そしてアメリカという国を知るという意味でも、存在意義のあるドキュメンタリー映画。 【たけたん】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-05-27 22:23:43) |
21.そこまでブッシュさんに思い入れもないので、そこまで面白いとは思わなかった。やってる事は凄いとは思いますが… 【Yoshi】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-03-12 03:03:17) |
20.これは彼なりの主張があってやっていることなのだろうし、彼の政治的立場に近い人々は指示するのだろうが、僕は彼が中立な立場から米国の矛盾や欺瞞を暴いてくれるだろうと期待したので、ここまであからさまなプロバカンダだと距離を置いて観ざるを得ない。 【ロイ・ニアリー】さん [DVD(吹替)] 5点(2006-12-31 11:23:26) |
19.監督の意志はじゅうぶんに伝わってきた。それだけで本作が世に出た価値はあると思う。精神的に成熟した、良識やバランス感覚のある人間には「面白い」と思うが、日本中に存在する『戦後平和主義』にどっぷり浸かった人間が観た場合は、やや危険な作品ではないか。 【ロウル】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-11-06 08:45:22) |
18.コメントが難しい作品ですな。こうゆう映画を堂々と作れるアメリカって、やっぱり自由な国なんだなぁって思いました。 【憲玉】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-10-08 22:03:52) |
17.ブッシュのおバカなシーンの連続。おバカ過ぎて逆にファンになりそう。監督の執念にも脱帽。 【まさきち】さん [映画館(字幕)] 5点(2006-08-05 00:36:26) |
16.ブッシュのお馬鹿振りがうまく撮られていた。どこの国も似たり寄ったりのお馬鹿が政治をやっていて、いつになったら住みやすい国、平和な地球が実現するのかと思う。まあ、こんなお馬鹿ばかりを選ぶ国民の方がお馬鹿だと言われたらそれまでですが。 【Miranda】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2006-08-04 22:19:31) |
15.いまさらながら見ました。この映画をまるまる信じるわけではないけど、ブッシュがいまだに居座っていられるなんてアメリカ人おバカ。あと戦争で儲かる人と職のない若者、戦争に依存している人が結構いるんですね。 【てんぷらうどん】さん [CS・衛星(吹替)] 5点(2006-05-04 23:02:20) |
【Pizz】さん [地上波(字幕)] 5点(2005-10-21 03:11:56) |
13.二流のドキュメンタリーでありながら、一流のエンターテイメントであったボウリング・フォー・コロンバインと比較すると、1.5流のドキュメンタリー、三流のエンターテイメントと言ったところ。でもやっぱり、こう言おう。「Mr. Bush, Shame on you!」。 【永遠】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2005-09-11 09:51:10) |