3.25年程前、年末に日テレが放映した「忠臣蔵」を観て以来、自分は「赤穂浪士」ものジャンルの大ファンです。日本映画黄金時代の松竹・東宝・東映・大映の作品を観てきましたが各会社の特色が出ててそれぞれ比較するのが面白かった。若き日の錦之介氏も出ていた東映オールスターキャスト作品は、特に華やか且つお祭り気分満載で楽しかったですね。同じ会社、錦之介氏主演にもかかわらず、20年も経過すると、同じ題材でこうも肌合いの違う渋いトーンの作品になってしまうんですね・・・。まずしょっぱなからいきなり「松の廊下刃傷シーン」から始まるのが不満。「一晩畳み替え」や、吉良のネチネチした嫌がらせのシーンもないので、そもそもがお坊ちゃん風殿様浅野にちっとも共感出来ず。だからその後の、赤穂浪士たちの行動の動機付けが弱いものになってしまっている。「南部坂雪の別れシーン」もないし。その代わりに、討ち入り後から全員切腹までが結構長いんですよね・・・。別に切腹シーンまで引き伸ばさなくても・・・と自分は思うんですが。やっぱりオーソドックスな作りの方がこの題材は一番光ると思うんですがね。なんだかんだ言っても製作されたらきっとまた観てしまうはず。