2.「眼力(がんりき)」じゃなくて「目力(めぢから)」などというアヤシイ日本語が似合うハ・ジウォン。
5年前の作品で、これが映画デビュー作ということだが、アン・ソンギ大先生と立派にタメを張ってます。いやー、えらいもんだ。
ところで、チョ検事(アン・ソンギ)の娘はいったいどうなっちゃったんだろうか。仕事一筋で、高校生の娘の気持ちなんてさっぱり理解しようとしない、ありがちな父親、という家庭内の立場。捜査のために、娘の PC を使って、娘になりすましてチャットをしたりして、それを知った妻(ヤン・ハン尚宮・ミギョン)に、「あなたは変態よ!」とまでいわれているのだが、なぜかそれは字幕では割愛されてしまっている。そして、重要な事件からははずされ、容疑者の小娘には翻弄され、という職場での立場があまりリンクせず、オヂサンはつらいよね、というだけで終わってしまったので、なんだか食い足りない。
ロックシンガーといえばクスリ、マネージャーはファンの女子高生たちを食い放題、当の女の子たちは酒は飲むタバコは吸う気に入らない同級生はリンチにかける、という具合で、アイドルとその追っかけへの悪意まるだしの演出も、ずいぶん古臭い。
『バリでの出来事』で、ハ・ジウォンの親友ミヒ役をやったシニが、チョイ役で出てます。