1. 高潔な軍人の理想像を具現化した西部劇であり、人種差別に立ち向かう人々を描いた法廷劇でもある。ラトレッジ軍曹の好人物的な描き方は結構だが、この監督の騎兵隊三部作や「長い灰色の線」等の作品を併せて思うと、軍人礼賛の印象が強い点はマイナス要因。
黒人兵とアパッチの戦いには複雑な気分になる。白人・黒人・先住民それぞれの立場を想像し、現下のアメリカにおける社会情勢にも思いを馳せる。
レスラー時代のW・ストロードはやせ気味の印象だったが、長身痩躯の誠実な軍人は適役と言える。
終盤、真犯人の追及はあっさり終わった感じで、自白までの過程が弱い。