1.《ネタバレ》 良くも悪くもブルース・ウェバーです。トゥルーというのは彼の愛犬の名前で犬や動物たちへの愛情を軸に、911、反戦、キング牧師の演説や古い映画や俳優女優の詩の朗読などを混ぜ込んだムービーコラージュです。音を消してカフェバーで映像だけ流していたらいいのではと思えるような映画で、どのシーンを切り取ってもポストカードのようでした。人間臭が感じられないのは、ブルース・ウェバーの撮す端正なモデルたちの写真と同じで、その辺を好きな人は楽しめるのではないでしょうか。色々あっても世の中は美しいというメッセージが伝わってきて、少し寒くなりました。それに、あまりにもコラージュがぴったり収まっている感じも居心地が悪かったです。世の中は理解不能なことがあっても、どろどろしてても良いもんだと思わせる映画の方が好きです。