8.《ネタバレ》 戦後の貧しいイタリアで、失業中の男が、職安から自転車保有が条件の職を紹介され、質に入れていた自転車をなんとか取り戻すも、すぐに盗まれてしまい、職を失わないために命がけで盗まれた自転車を探すという話です。テーマは卑近で、貧しい庶民目線ですが、映像は小綺麗で、汚い貧困は一切映っておらず、今の感覚からするとリアルとはほど遠く、逼迫感も薄いのですが、その代わり洗練された映像に感心しました。質に入れたシーツを受け取った質屋の係員が、4~5階相当の高さのある収納棚によじ登るシーンは結構な見物です。贅沢な空間だなおい。と思ってしまいました。自転車もシステマティックに保管されてるし。この質屋すごい。なかなかできよる。 【camuson】さん [DVD(字幕)] 5点(2023-06-05 21:00:27) |
7.独身の頃、会社の先輩に絶賛されて視聴したが、未熟な自分にはその良さが分からなかった。親になってからなら少しは理解できるかと思い再視聴したが、やはり好きにはなれなかった。しかし、「見るべき映画」であることは分かった。入念に練られた脚本とカメラワーク。そして役者たちの演技。どれをとっても素晴らしいとしか言いようがない。 【めたもん】さん [DVD(字幕)] 5点(2021-08-22 09:17:06) |
6.《ネタバレ》 「家庭の幸福は諸悪の本」は太宰治の小説の一節です。決して息子に見せてはいけない醜態を演じたお父さんは、でも息子がいなかったらあんな無謀なこともしていないワケです。家族の幸せのための行動でした。我が身を省みて、子供のために行ってしまった、犯罪まではいかないが小ずるいこととか思い出して、身をよじるような気持ちになりました。しかし。映画としてどうかというと、あまりにも率直に切なすぎて。盗み返した自転車をよく見てみたら、あの自転車だった!なんてね。うーん…。 【なたね】さん [DVD(字幕)] 5点(2013-09-21 21:21:40) |
5.(何回も自転車を盗まれている経験者として)気持ちは痛いほどわかるねん!ああ、よくわかるよ! 【maemae】さん [映画館(字幕)] 5点(2005-11-09 23:58:31) |
4.《ネタバレ》 う~ん、どうなんだろ? 評論家や歴史家にとってはネオ・レアリスモの傑作中の傑作なんでしょうし、クリアな映像で切り取られた当時のイタリア社会は見応えがありますけど、「面白いか?」と問われれば、私の口からはとても面白いとは言えません。もう、見るに堪えない位に悲惨。生活の糧である自転車の盗難、絶望的な自転車探し、出来心からの自転車泥棒、そして息子の前で取り押さえられる父。肩を落とした親子の後姿で終わる救いの無いラスト・シーンに、この先この一家にはどんな不幸が待っているのだろうと、暗~い気持ちになったもんです、5点献上。 【sayzin】さん 5点(2005-01-11 01:08:56) |
3.貧しさは卑しさしか生まないって孔子も言ってたっけ。どうしようもなくてやった盗みも、スリルを求めてやった万引きも、社会が見ればひとくくりで「犯罪」。一生足を引っ張られる。 【池田屋DIY】さん 5点(2005-01-07 20:48:25) |
2.これじゃ、あまりにも悲しすぎやしないか・・・。泣くというより唖然とした。 【夏目】さん 5点(2004-11-23 18:15:53) |
1.こういう気分は誰しも味わったことがあるんじゃないかな。どうにかしたくてもどうにもならないこと。そういうことって結構ありますよね。夢を捨てたり、試験に落ちたり、とか。そういう人間の苦い感情をありのまま映像化したことがすごい。大抵の主人公がハンサムなやつ、正義の味方、天才君などだが、これは落ち込んだ人間に焦点を当てた素晴らしい映画。でもまあ、「雨のち晴れ」を信じましょう。 |