2.《ネタバレ》 シリーズ第21作。今回は別府が舞台なのだが、鈴木建設の社員旅行で訪れるというのがちょっと異色。でもその社員旅行にスーさんは参加していないのでシリーズとしてはちょっと物足りなさがあるし、シリーズレギュラーの谷啓演じる佐々木が一度も登場しないのもいくら次長になったからと言ってもなにか違和感がある。(既に谷啓が体調を崩していたのか?。)でも、シリーズ自体をかなり久しぶりに見るのだがストーリーとしては派遣社員や格差といったテーマを取り入れつつも軽い感じで進んでいくのはいつもと変わらない感じで安心して見ていられるのが良い。今回のゲストは常盤貴子演じる鈴木建設の派遣社員の女性と山本太郎演じる浜ちゃんの後輩なのだが、この二人が結婚するまでを描くのももはやパターンと化していてマンネリと言えばマンネリなのだが、多くをこのシリーズに求めているわけではないので、シリーズとしてはコレでいいと思う。でもこのシリーズで山本太郎と竹内力が共演しているのは「バトル・ロワイアル」とかを連想してしまい、少し不似合いにも思えた。ゲスト二人の恋物語が適当なのはいつものことなのだが、今回は鈴木建設の社員同士ということがあってか結婚式まで描かれている。浜ちゃんが考えていたスピーチとまったく同じことを先に総務部長がスピーチで言ってしまうのは10年ほど前に見た「祝辞」(シリーズ初代監督である栗山富夫監督の映画。)とまったく同じ展開で、見ていてつい懐かしくなってしまった。その総務部長を演じているのが佐藤浩市というのがサプライズな見どころで、格差をテーマにしていても結局最後は世襲なのねと強引に納得させられるキャスティングなのがある意味すごい。佐藤浩市の若い頃は三國連太郎との親子関係は悪かったみたいだが、関係が修復してからは共演も多く、一度はこのシリーズでの佐藤浩市のメインゲスト出演、本格的な親子共演を見たかった気がする。