2.《ネタバレ》 アメコミ史上最高傑作、アメリカ文学史上最高傑作とまで謳われていた原作ウォッチメン。
原作を読んでないのでわからんのだが、あまりにも長いその情報量、何回かつ重い内容を映画化としたと聞くと、いやでも不安が募る。
原作未読でわかるんか、と。
で、見たが、これは映画としてはあまりにもきつい。
ブルーマンのフルチンはどうでもいいのだが、物語の展開が映画向きの展開じゃない。
最初にヒーローが殺されるという事件が起こる。
独自に捜査していたヒーロー仲間は、これがヒーロー狩の発端では・・・として、昔の仲間と連絡を取り合う・・・という感じ。
このヒーローたちはどういう集団なのか、どういう過去があるのかをそこからのんびりしたテンションで紹介しまくる。
実に2時間40分の間、大半がそこに費やされる。
誰が何のためにヒーローを殺したのか。
そこが開始されるまでに非常に時間がかかっとる。
この映画は、限りなく原作に近づけたという。
原作もこのテンションだというから、結構きちぃな。
元々このヒーローたちはコスプレしたただの自警団。しかし本物のヒーローの能力を持つドクター・・・なんだっけ?とりあえずフルチンのブルーマンが現れてからは、一気に世界が変わる。
現実の世界とリンクさせつつ、ブルーマンの登場から各史が変わっていく様は、原作の当時は中々面白い展開だったんだろう。
原作に忠実にということで、冷戦時代のネタになっているが、今の時代に合わせればイラク戦争等になるのだろうか。
映画としてはあまりにも単調で盛り上がる場面も少なく、原作ファンでしか楽しめない部分が多い。
しかしながらあの衝撃的結末などから、原作は、特に発売された当時はすさまじい圧巻の内容になっていたんだろうなぁと思われる。
原作を読んでみようかとさせられる。
アメコミのあのタイツ姿が大丈夫で、なおかつ単調で重いが重厚かつどんな結末が来ても許す人にはお勧め。