2.《ネタバレ》 鉄男最新作「鉄男 THE BULLET MAN」は期待してただけに!
いい所も一杯あるだけに!!
ある種の残念さも感じた映画になってしまいました。
端的に言ってしまうと初期鉄男で見せた「無茶苦茶さ」「思い切りさ」「訳分からなさ」
そういった若かれし頃の塚本晋也のエネルギーが半減してるように思ったのです。
よく言えば映画監督として大人になってしまったんでしょうね。
その最たるものが物語における「鉄男誕生の理由づけ」
少なくとも私が鉄男に求めてるモノはそれなりの物語なんかじゃない!!
理屈じゃない圧倒的な音楽と映像体験でしょ!!!
劇場に椅子なんかいらない!
そんな風に思いたかったのに!(悔)
そして私が本作が残念に思ってしまうのは、
そんな圧倒的な映像体験が出来る寸前までは表現出来ているのに、
その寸前で塚本晋也監督自身があえて
そういった映画が無茶苦茶になってしまう事を放棄しているように感じたトコロにあります。
例えば本作のラストシーン主人公アンソニーの静かであり且不気味な通勤風景は、
塚本監督の傑作「双生児-GEMINI-」のラストを連想させられ大変印象的なシーンですが、「鉄男シリーズ」に個人的に期待するのはやっぱりそういった余韻じゃないんですよね。
石川忠の音楽と共に街を大暴れするアンソニーが凄く観たかった!!
初代「鉄男」のラストで感じた「地球どうなってしまうんだよ~」って気持ちもう一度感じたかったんですけどね~・・・
そしてそう思うのは塚本ファンなら結構いると思うんですけどね。
面白くはありますが少々がっかり。