1.《ネタバレ》 ビートルズの名曲「NOWHERE MAN」を「BOY」に変えて原題にしていますが、邦題の副題には「ひとりぼっちのあいつ」をそのまま使っています。でも、映画の中のジョン・レノンは決して「ひとりぼっち」ではなかったと思います。複雑な事情はありますが、母と伯母から愛されていましたよ。母の愛情を二人分もらったと言ってもいいぐらい。ポール・マッカートニーを始めとするバンド仲間もずいぶんと彼を気遣っています。主人公が「ジョン・レノン」だったから意義のある映画にはなっていますが、そうじゃなかったら成立していません。そういう意味で、ストーリーに深さはありません。私はビートルズをかなり聴いた方なので、ジョン・レノンとポール・マッカートニーの出会いと二人の音楽性の違いが見られただけで満足でした。ビートルズのやんちゃぶりの多くはジョン・レノンが主導していたのでしょうね。純粋にメロディを追求したいポール・マッカートニーと、いずれは袂を分かつ宿命が映されていたと思います。ジョージ・ハリスンも出てきましたが、すぐに顔と名前が一致しなくなりましたな。ジョン・レノン役のアーロン・ジョンソン、どこかで見たなと思ったら「キック・アス」の主人公でした。