2.《ネタバレ》 前後の仮面ライダーシリーズの主役ライダーの共演を描くMOVIE大戦シリーズの第1作。ストレートに2つの戦隊の共演を描くスーパー戦隊シリーズのVSシリーズと比べて、まずそれぞれの中編劇場版をオムニバスで順番に流した後、最後のパートで満を持して2大ライダーの共演を描くという構成というのが凝っている。YouTubeで配信している「仮面ライダーW」をけっこう楽しく見ていて、12話まで見たところで同じく配信された本作を見たのだが、最初のパートである「仮面ライダーディケイド」のエピソードは、ディケイドに関して昔にテレビで放送していた「オールライダー対大ショッカー」しか見ていないこともあってやっぱり退屈。写真館の主人(石橋蓮司)が何の脈略もなく死神博士に変身するのは「オールライダー対大ショッカー」同様に意味が分からないが、次のWのパートでガイアメモリを使っていたことが暗示されていて後付け感が満載だが、Wの企画はディケイドの企画の前からあったとのことでムリヤリ納得。個人的には死神博士や地獄大使と違って再登場機会のなかったゾル大佐が登場してるのが嬉しい。続くWのエピソードはやはりテレビシリーズを見ている最中のためか、テレビシリーズと変わらぬいつもと同じ雰囲気で、やはり安心して楽しく見た。テレビシリーズで描かれていない翔太郎(桐山漣)とフィリップ(菅田将暉)の出会いや、二人がWに変身するようになった経緯も描いていて、第2話や第3話あたりでやっていても良さそうなエピソードをあえて劇場版で描くというのはなかなか大胆。翔太郎と彼の師匠である鳴海壮吉(吉川晃司)の関係も深みを持って描かれ、やっぱり翔太郎の被っている帽子のエピソードが良いなあ。ディケイドとWの共演パートの最後で壮吉が翔太郎にかける言葉もちょっと感動してしまった。その共演パートはWのエピソードからそのままつながっている感じで見ていて唐突感があるし、雰囲気も突然変わるので違和感がすごく、ハチャメチャという印象だが、子供向けのお祭り映画としてはこれでいいのだろう。でも、それだったら壮吉が翔太郎に言葉をかけるさっき書いたシーンはちゃんとWのエピソードの中でやってほしかったなあ。