1.まさにヤンキー映画。登場人物のことごとくが、その日その時をどう刹那的に過ごすかしか考えてないのだが、衝突して暴発しそうなときも何となく収まったりして、この辺の慎み深さはいかにも70年代である。各集団が図式化されているのは分かりやすくもあり、またその中で一際やばそうなグループもあったりするのだが(ビーバップでいえば戸塚水産か?)、その反面としての各人の個性の希薄化は否めない。で、やっぱり、何かが起こりそうで起こらないまま、そこはかとない倦怠感を漂わせながら終幕へ進む。これは裏「アメリカン・グラフィティ」なのかな。