13.《ネタバレ》 校舎や校庭や教室が丁寧に撮られてて、自分の高校を思い出して懐かしくなりました。
屋上から見える校舎の裏側とか、部室の中とか、裏のほうの土手みたいになってる所とか。
逆に、登場人物には何ら共感できませんでした。
カメラワークで視線や表情を追い、感情は見る側に汲み取らせるというやり方で、敢えて特定の一人に感情移入させないようにしてます。
その結果、私は、あーこんな人いたね、とか、こういうことあるよね、ではなく、逆に、いやー無い無いこれは無い、という感じでした。
試合直前に主力選手が急に学校来ないとか、よほどのことがあったんじゃないかと思ったけど、そうでも無さそう。
先生のところには連絡が来てるのに、先生に理由を尋ねるシーンは無く、連絡が取れなくて心配なのに誰も桐島の家に行こうとしない。
親友のはずなのに、彼女なのに、携帯も出ないし何も言ってもらえない。
人間関係が薄すぎですね。今時の若者を現すにしても、ちょっと単純だと思います。
桐島というスターの光に照らされて自分も光ってるような気がしてたグループと、好きなもので繋がってる映画部との対比はありきたりだけど、イケてると思ってたグループの空疎さを現すのにはわかりやすくて良かったんでしょう。
前田役の神木君と野球部のキャプテンが良かったです。
吹奏楽部の部長は純情な片思いというよりストーカーみたいだし、全然爽やかさのないヒロキと彼女のキスシーンが長すぎて気持ち悪かったです。
見て損したとは思わないけど、つまらなかった、というのが見た直後の感想でした。
そして、半径1メートルしか見えてなかったけど、友達とは本音でぶつかって泣き笑いしてた自分の高校生活は幸せだったなぁと改めて思いました。