1.《ネタバレ》 原作未読。福井晴敏原作の映画(「ローレライ」「亡国のイージス」「戦国自衛隊1549」等)って、大体の作品で設定はすごく面白そうなのに、実際見てみると「うーん」という出来が多いのですが、本作もその例に漏れず、といったところで… 表題の一部にもなっている「M資金」については早々にテーマから離れ、貧民にPDAを配布して発展途上国を救うという、ひたすら青臭い正義感で貫かれた陳腐なストーリーに変化します。前半のロシアを舞台にした詐欺なんかは、そこそこ面白かったんですが(ちょっと安易だったけど)。佐藤浩市の詐欺師は合ってました(阪本監督と佐藤浩市の組み合わせというと真っ先に「KT」が思い出されますが)。アジア系の顔を持つ森山未來を東南アジアの孤児役にしたのも面白い着眼点。ただストーリー的には…ちょっと物足りない作品でした。