2.《ネタバレ》 実話を元にしているから仕方ありませんが、メリー・ポピンズの原作者であるトラヴァース夫人がまず好きになれません。傲慢。高慢。謙虚さも聡明さも足りません。辛い過去があったのは同情に値しますが、それとこれとは話が別です。こーゆー人とは肌が合わないのです。共感もできません。周りにいる人間が親切な人ばかりだったから良かったようなものです。
トラヴァース夫人以上に気に入らないのがその父親。ヘレンの父と言うべきか。
現実逃避。アルコール中毒。家のことは妻に任せきり。子供に良い顔ばかりすれば、それは子供に好かれますよ。当たり前です。ですがそれが本当の愛情でしょうか。私は奥さんが不憫でなりません。これだけ苦労をかけられた挙句、父親はまるで忠告を聞き入れず体を壊して他界するわけです。娘だって甘やかしてくれる父親にべったり。
そんな父親と原作者ばかりにスポットが当たり、二人を肯定的な目線で描くストーリー構成。私はとてもそんな気分になれません。私はこの父親みたいな人間が本当に嫌いです。
キャストは良い。演出も良い。音楽も良い。みなさん名演だし、そもそも私はディズニーが大好き。ですから良い映画なのは間違いないのでしょうが、私的にはこれはナシ。
え?これって結構好き嫌い別れる作品だと思うのですが、違うのでしょうか。
ただ、この映画を見たおかげで、メリー・ポピンズを見てみたくはなりました。