1.《ネタバレ》 世界各地で、長時間かけて学校に通う子どもたち。その姿を追ったドキュメンタリーという触れこみなのですが……。象から逃げる子供の“走る先”にカメラが待ちかまえていた時点で、「これは本当にドキュメンタリー?」という疑問が浮かび、以降そういう視点で見てしまいました。そうなってくると、4組それぞれがトラブルに見舞われるのも、どうも都合がよすぎという気がしてきます。あの子どもたちが学校に通っているのは事実でしょうし、それを映像に収めたこと自体はそれなりに意義があると思いますが、どこまで“映画作品”を意識して作っているのかということがということが気になります。
それぞれの子どもが、兄弟や友達と一緒に学校に行くことも共通しています。これも映画製作面から考えると、1人だと会話もないので黙々と歩くところを撮るしかない、それでは話にならないということなのでしょう。どうもこういうところに、映画作品の限界を感じてしまいます。そういうことで、あまり高くは評価できませんでした。それなりに意義はあると思いますが。