1.《ネタバレ》 これはいわゆる、「かもめ食堂」を本家とする、暖簾分けのような映画ですね。めがね、プール、に続いて、明らかに、同じ客層をターゲットにしています (笑) もちろん、出演者やテーマ (食と、ゆるゆる働くスローライフ) はかなり近いですが、登場人物たちの過去や、ここにたどり着くまでの人生をバッサリ省いているところ、、それがこのシリーズ (あえてそう言います) 最大の特徴であり、面白いところであります。 そう、登場人物たちに過去がない。それはつまり、誰でも登場人物たちに成りきって感情移入がしやすいと思うし、現実逃避的なスローライフを擬似体験できるような、そういった効果があると思います。 のどかな田舎の風景と暮らしがあって、元気な幼い子供がいて、猫やヤギがいて、おいしいご飯が食卓に並ぶ、、もうこれだけで癒やし系のヒーリング映画としては合格点ですが、肝心の野良仕事 (の描写) がクワ持って畑を耕しているだけで、ちょっと杜撰な感じがしたのが残念でしたかね。 小林聡美さん、もたいさん、あたりの台詞が金言を狙いまくりなのも、くどい感じ。 あと、イノグチさんは一体何だったのでしょう? 異色な彼女の登場によって平坦な映画の空気が変わったし、波乱の予感にわくわくしましたが、あれっきりフェイドアウトって、、これについては、やや消化不良なエピソードに感じました、はい。