2.台詞の生っぽさが面白いというぐらいでカメラワークも構成も平凡ですし内容は青年漫画的なモテない男性の願望充足と自己肯定の物語でしかありません。低予算だからこの程度でいいと満足するのではなく低予算だからこそ小さな世界で収まろうとせずに普通の映画ではできないことをやろうという気概がほしいです。まあ逆にオーソドックスな作りができるということはこの監督は普通の娯楽映画でも活躍していける才能があるということかもしれませんのでそこは一長一短ではありますね。殺し屋と銭湯という組み合わせは鍵泥棒のメソッドからの着想でしょうか。日本のフィクションは安易に殺し屋のような架空の存在に頼るのをやめた方がいいと思います。物語上殺し屋を出す必要なんか全くないのに純粋にラブストーリーやドラマの力だけで勝負できないから余計な要素を突っ込んで間を持たせているだけではないでしょうか。