1.《ネタバレ》 スキャンダル雑誌の編集者にネタをつかまれて脅迫された名士たちが被害者同盟を組んで編集者を殺そうとするけど、なかなかこの男がしぶといというか名士たちがかなりのドジ揃いでちっとも上手くゆかないというお話。ネタを掴まれた4人は人気芸人・保険会社社長・女流推理作家・モデルといった顔ぶれですが、はじめは4人とも互いを知らずバラバラに動きます。また編集者を殺そうとするのはそのうちの芸人と推理作家で、社長とモデルはただあたふたしてるだけ。という接点のない4人がついにグループを結成して奇想天外な行動に出るまでの過程がなかなか可笑しいです。ピーター・セラーズは芸人役でお得意の変装芸を駆使して笑いをとりますが、変装と言っても後年の破天荒なやつとは違って髭をつけて老けるぐらいのものです。そのセラーズを意外なことに喰ってしまったのが保険会社社長のテリー・トーマスで、正直彼の方が面白かったといえます。 ラストに仕掛ける大作戦がちょっと奇抜でそこからの展開だけはスピーディなんですけど、中盤までがかなりもったりし過ぎていたのは良くなかったですね。そして期待していたブラック風味もかなり薄味だったところもマイナスだったと思います。