1.《ネタバレ》 19人の子を育てている(その中には養子多数、ベトナム戦争被災孤児や肢体不自由児もいる)ドロシー夫人の活動を追ったドキュメンタリーです。ドロシー夫人の、といいつつ、カメラの照準は、ほとんどにおいて子供たちの日常生活に当てられています。これが普通の作品なら「ただ撮っただけじゃねえか」とも言いたくなるのですが、この子供たちのどこまでも無邪気で素直で天真爛漫な姿を見ていると、それでいいや、という気になってきます。ただし、夫人とその夫の言葉として、「子供の数が少ないと、親は子供のことを気にしすぎるようになる」とか、「両親は夫婦や両親としてだけではなく、男女としてもあるべきだ」など、実に含蓄の深いものも提示されますが、こういった夫人の思索内容はもっと聞きたかった。