1.《ネタバレ》 フォレスト・ウィティカーが出て来る映画って、何故かいつも期待感を煽る割にまったく面白くない(最近ではバンテージ・ポイント)ので、きっと今回もダメなんだろうなと思いつつ、キアヌの演技に期待して観ました。
館内は観客が私のほかに6人しかおらず、全員男性。
キアヌの刑事ものと言えば「ハートブルー」で成功した印象がありましたが、エルロイワールドのようなエグい世界には、やっぱりキアヌさんは 合わないかなーと。
ハードボイルドの一本調子な感じのキャラは、ニヒルな人やセクシーな人だと安心して見ていられますが、それは全くキアヌのキャラではなく。生身だけど不死身&無表情を延々と演じられてもなんだか人物が魅力的に活きて感じられず、むしろ心配に。
それでも、融通の効かない、KYな中年刑事(だからやっていけなくてアルコールに走る)というものを、きっちり演じていたとは思います。確かにベテラン俳優。
ここはキアヌだからすごく活きてくるな、と思うシーンは、セクハラ暴言をウィティカーにされてるところぐらい。 「お前をホモのコイツが襲いたがってるよ」ってところ。
群像劇というか、舞台が狭いせいか、ストーリーもチマチマした印象です。
全体的にもっとシャープなつくりにしてほしかった。俳優は皆、演技派だったけどそれぞれ芝居が長いかも。テレビシリーズの1話分ぐらいにまとめた方が面白かったんじゃないかと思います。
キタナイモノしか出てこないって分かってるのを、ジリジリと見せられるっていうのもなかなかだるい...クライム・サスペンスものが好きな人には、このまったりとしたトーンが楽しいのかもしれませんね。