1.《ネタバレ》 昆虫達を乗り物にして空を飛んだり街を走ったり、あるいはこの昆虫達や植物なんかを兵器なり生活の道具に使ったりと、ミニモイの世界は見ていてそれなりに楽しいし、アイデアの一つ一つにも感心はする。それだけリュック・ベッソンが、この世界観を十二分に考えだし、自らこの世界を頭の中でクリエイトし、楽しんだ結果なのだろう。彼の幼児性?が遺憾なく発揮されている。魔王マルタザールの表情も、CGにしては凄くリアルでよろしい。ただ、前作は一つのお話として完結していたのにも関わらず、本作は魔王マルタザールが人間の世界にやってくるところで終わる、まさに尻切れとんぼの結末である。これでは、単体としてのこの作品を評価しようにも、一本の作品として見たらあまりにも物足りないではないか。これを映画館に見に行った観客は、間違いなく釈然としない気持ちになるだろう。そのへんのことをもう少し考えるべきなんじゃなかったのか、と思う。