1.例によって往年のハリウッド映画に対する邦題のつけ方には、腑に落ちないものが多い。
原題は「The Terrorists」。大使を人質にとったテロリストが政府にテロリスト犯の釈放を要求し、軍人のショーン・コネリーがそれに対峙する。
「オスロ国際空港」まではまだいい。問題は副題。“ダブル・ハイジャック”って一体何のことを示しているのか?
大使館を占拠するテログループと、彼らを逃がすために仲間が企てた民間機の占拠という二場面構成でストーリーは展開していくが、だからと言って”ダブル~”というのは、大いに焦点がズレているように思う。
映画自体は、決して仰々しくない渋い展開が、ショーン・コネリーの渋さと相まって、いい雰囲気を醸し出す。
ただクライマックスの顛末があまりに力弱く、少々ぐだぐだな感じで事件が収拾してしまい、爽快感がまるでない。
オスロの凍てつく空気感と同様に、段々と寒々しさが増してくる映画だった。