1.《ネタバレ》 原作読んでいません。まぁツッコミ所が多いけど、これは漫画をベースにしてるからだろうね。男女の逆転の理由とか、わざわざ扱われている時代が八代将軍吉宗の時代であるとか。時代の選定はまだしも、明確化しようとしている時代の理由が尤もらしく見えるけどじつはかなりこじつけであるので、映画のせいではありません。
時代考証はかなりしっかりしていると思います。役者陣もなかなか好演しているとは思うのだけど、あまりにも役者的にベタな感じがどうもあたしには好きになれないですね。例えば二宮の江戸弁は非常に綺麗なんですけど、綺麗過ぎるんです、まるで誰かに習ったように、それも習っているのが町人って感じ。映画の台詞としてはっきりと言わなくてはいけないという事を差し引いても、ちょっと綺麗過ぎるんです。それに、吉宗は本当に「暴れん坊将軍」のままだったりしてね。
それと殺陣が本当に駄目ですね。木刀での立ち合いは綺麗に見えるけど見かけだけ、真剣での立ち合いになると、もう完璧にグズグズで、決めの部分が決まっているからまだ良い物の、そうでなかったら惨憺たる有様だったのではないかな。
時代劇をドラマとして捉えるか、活劇として捉えるか、夢物語として捉えるかで、かなり印象は変わってくると思いますが、この映画に関して言えば、ドラマなんでしょうね。
でもオチの付け方とか観ると、それも不十分だった気がして仕方ないよね。良い映画になるだけの金をかけているのかもしれないけど、結果としてアイドル映画レベルで収めてしまった感があって、非常に残念です。