1.んー、世の中におけるありとあらゆる事象につき、何を以て贋作or真作と定義するのか、ってことなんでしょうかね。確かにこの男女がホントの夫婦かどうかなんてことはどーでもいいし、実際夫婦じゃないのは明らかでしょ。オリジナルって何? パクリってオリジナルより劣るってか? ということを、延々男女が会話劇を以てして問うてくる、という感じですかねぇ。男と女の思考回路の違いみたいな描写もあったけれど、こういう描き方は嫌いだ。キアロスタミは、結局、ものの本質とは?などという多元的な問題を見る者に問いながら、男と女なんていう二元論に自身が陥っていることに気付いていないから滑稽。まあ、所々面白いやりとりもあったけど、こういうのは映画より舞台向きのネタだろうな。ジュリエット・ビノシュは、それにしても、さらにオバサン体形に拍車が掛かっており、立派な腰周りにばかり目が行ってしまった。かと言って、顔もふっくらしていればまだ良いのだが、顔はやつれてしまっていて、もうちょっと女優さんなんだから「歳のとり方」を考えて欲しいものだ。まあ、よけいなお世話だけれども。キアロスタミはどーでもよくて、ビノシュだから見に行ったようなもんだから、ついつい愚痴っぽくなってしまった。とにかく、初日に整理番号2番を取ってまで劇場で見るべき作品じゃなかったことだけは確か。