1.《ネタバレ》 田中裕子はすごい美女ってほどでもないけどフェロモンがすごい。
レイプ裁判を中心にストーリーが展開するが、事情聴取や裁判などを通してのセカンドレイプがリアルに描かれる。
過去の不倫体験や中絶など隠しておきたいことまで相手弁護士に暴露されてしまう。
原作が落合恵子だけに、女性から見た繊細な心の動きを巧みにとらえている。
恋人も傷を受け、次第に壊れていく二人の関係に、被害者のダメージに対して加害者の罰の軽さが浮き彫りになる。
息を吐くようにウソの言い逃れを続ける加害者と、執拗に被害者を攻撃する弁護士が憎々しい。
これまで何度も取り上げられてきたテーマであり、今観ても目新しい視点は何もないが、丁寧に物語を紡いではいる。
公開当時は社会派ドラマとしてインパクトもあっただろうが、予想の範疇に収まっていて少し古くなった嫌いはある。