3.《ネタバレ》 『母親にガンを打ち明けるシーン』、ガンの予防になるからと母親が緑茶を入れようとするシーンには涙が出ます。車の中でアダムが突然感情を露にするシーンも良い。今まで押さえていた感情が噴出し、不安と絶望がついに理性を超えてしまう貴重なシーン。その直後、友人宅で『ガン患者と共に生きる』的な本(正確な名前忘れた)を見つけてしまうのが、マンガチックでベタすぎますが、凄くぐっときます。ここでは『ヤンキーが良いことすると5割増しで良い人に見えちゃう』という心理が働いています。個人的には一番好きなシーンかもしれません。
と、ここまでシーン毎の感想しか述べていません。それはこの作品がエピソードを羅列したような作品だからです。1つ1つのシーンを見ると凄く良い。確かに良い。ですが1本の映画として見るとなんとも評価のし難い作品です。
主人公アダムが突然ガンを宣告されたこと以外、これといった事件が起きません。レイチェルの浮気はありますが、誰しもが想定しちゃってるでしょうし、ハプニングとしては弱い。さもありなん、といった感じです。
大きなドラマ、山場を作らないのであれば、いっそドキュメンタリー調にしたほうがよかったかもしれません。
この作品は『友人や家族がガン患者となったとき、どう寄り添っていくのか』を、ガン患者の目線で描いた作品。難病ものですが、ライトに描かれているので深刻になりすぎないところは良いですね。更に、キャサリンというかわいいセラピストが本作にハッピーな雰囲気をプラスしているのも好印象。アナ・ケンドリックは素敵な女優さんですね。
ジャンルがコメディになっていますが、私はこの作品をコメディとして見ることはできなかったです。