1.《ネタバレ》 呆然とした表情の女性、その女性の瞳に映ったのは、燃え盛る街並み。
いきなり核戦争がおっぱじまった瞬間から映画は始まるのだ。
導入部に関しての演出には目を見張るものがあり、観客に対する作品への引き込み方は上手いと思う。ただ、他のレビュアーの方がおっしゃってる通り、設定を生かしきれてないのが勿体無い。
この監督さん、「フロンティア」という作品でもそうでしたが、その作品では、街の暴動シーンから始まるわけですが、雰囲気作りは非常に良いんですよね。ただ、物語上の社会情勢が背景にあるにも関わらず、活かされておらず、伏線なのかなって思ってても何にもなかったり、と投げっぱなしが多い。
今作にしてもただ単に終末世界が描きたい、ラストの絶望的なシーンが撮りたいがためと思えてしまう。極めつけは唯一生還した人物があの人だったってのは個人的に腑に落ちない。(みえみえだったんですが…)