3.原題がThe Substituteってんだから、代理教師、ってことですかね。それでは作品のニュアンスが伝わらないので、邦題は野獣教師、だってさ。なんか、ちょうどいい邦題、ないもんですかね。
クビになった傭兵が、高校教師を勤めるガールフレンド(おばちゃんだけど)のケガをきっかけに、身分を偽ってチャッカリ代理教師になりすます。でもって不良どもを蹴散らすオハナシかと思いきや、高校は裏で悪の巣窟と化していて、、、。
という、一線を退きつつも、まだまだ捨てたもんじゃないぜ、というやや虚しい役どころが、いかにもトム・ベレンジャー。『プラトーン』に『メジャーリーグ』風味を加えたような感じでしょうか。彼らしいといえば彼らしいけれど、いや彼らしいだけに、何だかムダに重たい。
歴戦のツワモノだけに、不良ごときには負けないぜ、ってのはいいけれど、生徒たちとのひと悶着ふた悶着、もうちょっとエピソードを膨らませてもよかったんじゃないのかなあ、と。高校生では傭兵の相手にならないので、敵をグレードアップさせ、するとこちらも元傭兵仲間を誘って対抗して、というのでは、代理教師の設定など、あって無きがごとき。
むしろ、このギャングみたいな連中を相手に、ガールフレンド(おばちゃんだけど)までもが奮闘しているもんだから、戦いのレベル感がよくわからなくなって、何だかグダグダ。
というのがまた、トム・ベレンジャーらしくって良い、という話もありますが。