6.《ネタバレ》 素手の戦いとその肉体を見せるための強引な流れ、派手なだけの爆破シーン、見せ場だけで構成されたシナリオ、おざなりな人物造詣、どこまでも二線級。そのうえ凄腕国際テロリストと凄腕秘密工作員のいわば国家が関わる戦いが、お互いの家族を巻き込んだ私怨含みの小さな戦いへと変貌してしまうといういかにもなB的展開が「どこまでも二線級」に輪をかける。だから面白いんだけど。それにしても様々な追っ手が入り乱れたローマの市街地銃撃シーンからホテルでのアクションシーンは誰が誰を狙っているのかさっぱりわからん。そのあたりの繊細さに欠けるのもまたこの手の作品の特徴か。殴る蹴るの戦いそのものだけはしっかりと撮られている。他をもうちょっと丁寧に作ってくれると嬉しいんだけど。ロッドマンはその容貌とは裏腹に控えめな役回りでかえって好印象。虎VSヴァン・ダムが最大の見せ場かと思いきや、さすがに虎とは戦わなかった。残念。