1.《ネタバレ》 動物って怖いなぁと、しみじみ思わされた作品ですね。
やたらと残酷な描写が多い気がして、監督さんの経歴をチェックしてみたら「さらばアフリカ」などのモンド映画を数多く手掛けてきた人だと知って、大いに納得。
モンスターパニック映画というよりも「グレートハンティング」に近い代物であるように感じられました。
それでも、アスファルトの道路上を疾走するチーターなど、極めて珍しい映像も収められており、一見の価値はあるかと。
象の鼻さえも恐ろしい存在として描いているカメラワークには、素直に感心させられましたね。
一方で、ネズミを火炎放射器で焼き殺す件に関しては
「人間が殺される場面ではフェイクを用いているが、他の動物が殺される場面では本当に殺している」
というのが伝わってきて、何となく居心地が悪かったりもしました。
ラストシーンにて、子供達も狂気に犯されてしまい「人間も、また動物である」と示して終わるのは、非常に衝撃的。
色々と悪趣味な内容ではあるのですが、劇映画としても、人間が猛獣に襲われる衝撃映像集としても、水準以上のクオリティを備えているのではないでしょうか。
「怖いもの見たさ」という人間独特の感情を満たす上では、的確な一本かと思う次第です。