1.悪の組織と戦う一匹狼(でもないか)の刑事が、孫を誘拐され、人質奪還に挑む。という、邦題がすでにストーリーのすべてを語りつくしているような作品です。あとはもう、ダニー・トレホのいかつい顔を鑑賞するだけ、ってなところ。何しろ、現代の特殊メイク技術をもってしても再現できないといわれている顔ですから(誰がそんな事を)。
で、せっかくこんな「カタギではありません」という顔してるんだから、もっと暴走してくれることを期待しちゃうんですが、この顔にしちゃあ、意外にマトモ。まあ、孫がいるってんだから、爺さんにしちゃ暴れてる方ですけれども。ただそもそもこの映画、おカネをかけた形跡がどこにも見られないもんで、正直、地味です。製作にロバート・ロドリゲスが名前を連ねてるんですが、このおカネのかかって無さ。ダニー・トレホ繋がりで名前を貸しただけなのか、それともシブチンを貫いて第2のロジャー・コーマンを狙っているのか。
ちょっとだけ「マチェーテ」を引きずっていて、本作では敵がナタを持ってて、ダニー・トレホに容易く銃殺され、バカにされる、という展開。ますますフツーで、ますます地味ですね。
それにしても最近の映画、血というものがやたらドス黒く描写されてて、これが「リアル」ってことになるのかもしれないけれど、何だかバッチい感じがしちゃいますね。