3.「義理と人情」をアメリカ視点で描いたヤクザ映画。刀を鞘に入れる音は意外な新鮮さ。日本刀、花札、パチンコ、庭園、鳥居などJAPAN記号のオンパレード。尺八や五木の子守唄等、音楽も含めオリエンタル趣味たっぷりだが悪くない。虚無僧が突然現れるところは苦笑するばかり。
殴り込みのシーンは東映ヤクザ映画風でよかった。特にタナー襲撃シーンのカット割りがいい。
ラストの日米二人の指詰めは(健は五郎への、ハリーは健への)義理の精神に沿ったものだと思うが、こだわりすぎの感があり、あまり美学は感じない。
R・ミッチャムと高倉健の演技もさることながら、待田“月曜日”京介のヤクザぶりや「GO!GO!トリトン」ヒデ夕樹の貴重な映像がうれしい。