1.冒頭、なぜか東日本大震災が描かれて、しかもどういう訳か、ロシアの救援隊が瓦礫の中からドイツ人を救出する。で、さらにどういう訳か、「五人の父親」というよくワカラン話を初めて、そこから本編に至るのですが、うん、やっぱりどうしてこんな構成なのか、よくワカラン。
それにしてもこの、デジタル時代に戦争映画をどう撮るか、という難しさ。CGが使える、使ってしまう。
スターリングラードにおける市街戦。映画における市街戦というと、破壊された、あるいは破壊されていく街、という、日常と非日常との接点。はたまた、画面上に配置された建物や瓦礫の中での銃撃における遠近感。とかいったものを、つい見どころとして期待してしまうのですが、それが、CGだと「多少は動く書き割り」みたいになってしまって、どうも雰囲気が出ない。気分が乗らない。
「五人の父親」などという話を冒頭でブチ上げた割には、この五人もさほど際立った印象を残す訳でもなく、少々厭戦的なドイツ側将校のエピソードの方が、むしろ印象的か。あくまで前者に比べれば、ですけれども。