1.《ネタバレ》 もしも、この作品中で数箇所のスクリーンショットを決めるなら、まずはカマキリ、これは外せない。井戸淵で羽根を広げ飛び立つ前の紫色したカマキリの淫靡さというかグラビアキングのような神々しさには恐れ入る。まずはここで絶対スクショする。(ただし、前を向いた顔面アップになると実はずっと見てられないんだよね、なんせ眼球が2つじゃなくって8つもあるのでヴィジュアル崩壊、単に気色悪い。)
では、あとはどこだと考えると、気色の悪いシーンはそもそもいちいちスクショなんてかまさないですし、だからと言ってここぞと言うとこ別に無かったし、じゃあカマキリの1shot だけでいいやとなってしまうんですが、確実に記憶に残ってゆくだろうなと思えるシーンが実は一つあるのです。それはニコラスと妻のお別れの際のキスのシーンですね。もはや人間の姿でなくなった妻の唇に口づけをした際、その離れ際にビロンと伸びる粘着性の糸を引くシーン。それが紫色に見えるのですが、そこがギョエッとなる瞬間であり、しかし彼はそれを気にせず二度目のキスをした。そこに心底の愛を感じ、それと共に哀しみを体感させる瞬間であったり 実はとても印象に残るシーンとなっているのでありました。
ただし、ストーリーのヤマ場となるとこれが情けないほどに面白さが皆無となってしまいます。なんせCGオンリーとなってしまって一体何を見せられてるんだか、急に勝手に終わる。オチが弱いとはこの事を言うんだと正に実感いたします。