1.《ネタバレ》 冴えない陰キャが、実は…的なヤツとしては(その部分は)ワリと典型的なのですが、その手合いとして一番肝心な主人公が秘める「才能」てのが、例えば歌唱力とか、それこそ戦闘力とか、或いは演技力とか、だったら観てる方も分かり易いし映画としても表現し易い…かとは第一に思うのです。が、今作の女の子の能力とゆーのは「文筆力」で、その意味では彼女の凄さが比較的かなり分かり難いという難点がまずはありましたかね(彼女の文章が実際にキッチリ明示されるのは序盤の「詩」のシーンくらいなので、英語ネイティブでない視聴者には尚更そのクオリティが分かり難い…かとも)。かつ、青春サクセスストーリーに対するもう一方の青春「コメディ」の側面は、率直にコレも結構「品が無い」ヤツとゆーか(特に性的な方面において意外なホドに)相当にお下劣なのですよ。そーいうトコロからして、主人公に対する好感度や共感・感情移入とゆーのがイマイチ深まってゆかない感じもした…てのが第一結論的なトコロですね(大前提そもそも、主演のビーニーちゃんは決して美人で可愛くはない→否、可愛げが無いワケではねーですケド本作では「太々」しさの方が大いに勝ってる…つーか)。あと映画としてはモ~一点、ジョン・カイトはともかく主人公以外にあんまし魅力的な or 印象に残る様なキャラが出て来ない…てのにも少しばかり物足りなさが残りましたですね(この手のだとフツー、その主人公の才能を見出す敏腕でエキセントリックな上司、てのが常套手段だと思うのですケドね)。
とは言え、その(調子乗りな)主人公の痛さ全開っぷりも含め、テーマはタイトリングどおり「自分づくり(or 自分づくりに失敗したら…)」というとある青春の普遍的なお話なのであって、その側面をコンセプトとして前面に押し出したジャンルものとしては全体の流れ自体はまあまあしっくり来るモノだったかな…とも思います(ラスト付近も月並ですが別に悪くもなかったかと)。更に言えば、意外と沢山いるだろう似た様な経験を経た視聴者にとっては、当然の如くにかなり「刺さる」お話でもあったのかな、とは思います。ビーニーちゃんの(ゆーて)悪くはない演技+その他諸々の全力全開ぶりを大いに楽しめるコトも含めて、観て損するとまでは言えない程度の作品かとは思うのですね。彼女のファン、若しくは近々で青春ものを血眼で探してるって人なら、是非観て貰えれば…と思いますね。