1.《ネタバレ》 簡単な物語の詳細だけを読んで鑑賞したけれど、異国文化の交流を描いたハートフルな映画だと思ってたら、半グレやテロ組織まで出てきて暴力が当たり前のような映画でビックリしちゃいました。
半グレのリーダーはブラジル人に妻と娘を殺されて全てのブラジル人を憎むようになったけど、役所広司演じる神谷誠治は、息子と嫁を身代金目当ての多国籍テロ組織の犯行の犠牲となって帰らぬ人となってしまったが、誰かを恨むことはなかった。この映画がたぶん伝えたいメッセージはこれなんではないかと思えた。でももし自分が誠司や半グレのリーダーだったら誰かを恨まないなんて出来るのか、ちょっと自信ないかな。こわ!(^_^;) ただ主人公の誠司があまりにも人が良すぎるのは、ちょっと人間味が薄れてしまってる気もする。
誠司が半グレを襲って白状させるシーン。なんか和製「96時間」か「ランボー」かてなっちゃいました(笑)その後も一人一人襲うのか!てなっちゃいました。いや流石にそれしちゃったら全く別物になっちゃいますよね。
主人公の誠司が焼き物職人である設定が今一つな気もした。
マルコスが半グレのリーダーを殺そうとするけど、なんでわざわざ仲間が大勢いる場所を選ぶのかわからないし、ナイフを出すのも早いし遠すぎる。あそこのシーンはちょっと幼稚すぎたし、見せ方としてはあまり上手くなかった。わざとらしすぎた。
他の方もおっしゃられる通り、たしかに差別問題を扱う上での半グレやテロは過剰な演出で別世界の出来事みたいで身近には感じにくいかも知れない。ただ私はリアリティ路線も好きだけどこういった見せ方もエンタメとしてはアリだと思うので、別にそこに関しては特にはないです。単に面白かったか、感動したか、何かを感じ取れたか、作り手の想いは受け取れたか、などで作品を評価するようにしています。まあ人それぞれですから、はい。
ハートフルな映画ではなかったけれど、まあ観て損をしたとは感じなかったのでこの点数です。