1.夫を亡くした高齢女性(ちなみに主演のアン・リードはこのとき68歳)が、いきなり大幅年下の男性と恋に落ちる!しかもその相手は娘の不倫相手でもある!となれば、どんな背徳心あふれる魅力ある設定かと思いますが、あまりその辺のドロドロぶりはありませんでした。こういう話であれば、タブーに直面する心理的ハードルであるとか、それを乗り越えるパッション(それこそ邦題どおり)とか、そういったものがあってしかるべきなのですが、全体にえらくあっさりしていて、むしろお上品にまとめようとする気配すらあります。なので、悪い出来ではないのですが、やっぱり物足りないのですね。ダニエル・クレイグもまだブレイク前で、期待していたワイルドさがありませんでした。