6.《ネタバレ》 ジョン・カーペンターを謎にして一般受けしないようにしたような世界(爆)
演出にカーペンターっぽさを感じたのですが・・
クローネンバーグのほうが病んでいますね。
だからカルトなファンがつくのかもしれない。
映画の完成度はクローネンバーグのほうがすごいと思います。
でも観たいと思う気軽さはカーペンターのほうですね。
この作品は私的には非常に惜しいなぁと思うところがあります。
それが短い時間でありながら長く感じたところ。
コメデイなのか高尚なる風刺なのかわからない・・
その線のうやむやさがうまい監督がテリー・ギリアムなのですが・・
誰もが考えられないおなかからビデオやピストル。
あのグニューッとした演出は気味悪く面白いのですが、
なぜおなかからなのか??
どうも気味が悪いを通り越して笑えてしまう。
私は脳からビデオのほうを期待したんですが・・
あと関係のない変な日本の世界もどうかと。
サムライドリームって私は香水の名が浮んできて違和感(苦笑)
私が浮んだのはサムライとアナスイのスイドリームだっけ。
ちょっとこれらの香水を見るたびこのシーンが浮んじゃいそうだ・・
SM女役をブロンデイがやっててやけに似合っていた。
主役のジェームズ・ウッズも「ドク・ハリウッド」以来久しぶりに観ました。
よかった演出は今で言うネットカフェみたいな間取りの怪しくも質素な、
ビデオドロームの大元の店の世界。
そして犯罪に使おうとしているもっと怪しい普通のメガネ屋。
なんかすごい風刺の世界を的確に表現しているよなぁと感心したものの、
結局はそんなに重要な世界ではなかったみたいでした。
ラストは説明のしようがない後味の悪さ。
後味の悪い結末の作品は結構好きです。
何かを残すから。
でもちょっと説明不足で静止画で説明するような感覚的なものがあります。
テレビの中に逃げる男を撃ったあと胸から血を流し絶える男とか、
もうちょっとわかりやすい演出にしてほしかったですね。
まあこれがこの監督の醍醐味なのでしょうか。
テレビから吐き出された贓物?というのは結構理解でき気持ち悪かったです。
昔あったスピルバーグ制作の「世にも不思議なアメージングストーリー」
アレを思い出しました。