3.《ネタバレ》 ヒッチコック作品の中では異色作。
あまりヒッチコックらしさを感じられない作品だ。
登場人物達は、皆キャラが立っているのだが、肝心のストーリーに切れ味がない。
何だか、ぼんやりとしている。
夫婦間の信頼と疑い、絶妙な人間関係を描いている点は評価できる。
夫婦の間に、間男が割り込んでくるが、結局夫婦は仲良くなって終わりという意外な展開。
他人には分からない夫婦間の深い結びつき。
その結びつきの深さが、最後の意外な展開に活きてきて、説得力を持たすことに成功している。
こういった人間関係がドロドロとしたドラマは、ヒッチコックには不向きだと思うが、こんなヒッチコック作品が一つくらいあっても、いいのかな。
出来が良い作品ではないかもしれないが、ヒッチコックの新たな一面を発見できる作品だ。