17.《ネタバレ》 言いたいことは分かる。適度な距離と本音と建前を忘れると、人間なんて犬畜生以下だということも、現実社会で生きている以上は幾度となく感じていることだ。しかし、スタジオに線で引いただけの前衛的なワンセットで170分はかなり厳しかった。最後の虐殺で今までのフラストレーションをチャラにする構成だが、あの長さでスカッとするには全然物足りず、観念的すぎて手応えを感じられなかった。頭は良いが精神は子供。だから、ミヒャエル・ハネケのような成熟さはなく、腰をどっしり据えた映画を撮れない。視野が狭くて意見すら聞かず、常に寓話に引きこもって人間の可能性を信じない。安全な場所で人のグロテスクさに安心している自分が正しい。そういう限界が垣間見えた。 |
16.実験的な手法で最初は大変興味深かったし、映画は何かを象徴しているのだなと感じつつ見ていたが、終盤に近づくにつれだんだん嫌気がさしてきた。そしてあのラスト、大変後味悪いものになってしまった。そういえば、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」も救いようのないラストだったことを思い出してしまった。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 5点(2014-07-05 21:50:08) |
15.《ネタバレ》 長い。長すぎる。 最初の2時間45分ずっ~とイライラさせといて最後の5分でそれをスッキリさせる、って感じ。 もっとテンポ良く110分ぐらいで収まる内容だと思うんですけどね。 110分にしてくれたら7点か8点。 【虎王】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-06-28 12:45:07) |
14.《ネタバレ》 人間の群衆心理や本能、外界の人間を排除したがる部分丸出しの、まさに犬の村壊滅までの一部始終でしたね。まぁダラダラダラダラ人間ドラマを3時間。しかも倉庫のセットにラインを引いて小道具だけ持ち込んでドアも何も無しのスタジオでずっと変化なし。こんな観客までも試すかのような作りに加え、相変わらずのラース・フォン・トリアーの手ブレ補正機能のついてないグラグラカメラワークは本当に観る人を選びます。物語的には突っ込みどころ満載ながら、村の人間の立場で観ると、最後の最後にそりゃあないぜとも思えるし、反対にグレースの立場で観ると、ラストの大虐殺に正当性を感じてしまうから不思議な作品です。偉大なるオトリ捜査かつ人間の心理を突いた大実験。この村人達に対して死をもって制裁を加える事に必ずしも賛成ではないのですが、法云々を盾にして大虐殺を起こしかねないのもまた人間だと思うし、嫌悪感たっぷりの展開の中に少なからずあの終わり方に救いを見出せた自分もいたので複雑でした。「カンヌ映画祭、無冠にして最大の問題作」の触れ込みはダテじゃありません。でもニコールが主演だったからこそ活きた作品。 |
13.《ネタバレ》 実は3回目のトライで最後まで観れました。疲れてるときに観た所為もあれど、1回目は5分後に眠りに陥り、2回目は30分後に寝てました。そして3回目。なんとなく結末だけ楽しみに淡々と観てましたが、結末で吹き出したのでまあまあ楽しめたって所ですね。どこで吹き出したかって?グレースの最後の殺しの指示。父ちゃんも立場を失う、マフィア顔負けの指示に笑い。こんな感想しか持たない僕にマトモな倫理観など期待しても無駄だろう。だからといって自分を疑ってもいない。これってこの映画的にどうなの? 【おぎ】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-04-29 18:00:30) |
12.まっすぐ素直な目線で鑑賞すると、観た後どーーーんと落ち込む映画。もう観たくない。 【ふぉんだ】さん [DVD(吹替)] 5点(2006-04-15 15:48:26) |
11.う~ん正直、一見の価値はあるけどもう一回観る必要は感じないだろうな~。この映画のテーマはそれほど新奇なものでは無いし、表現方法も特段独創的では無い気がする。“ドッグヴィル”は人間世界を象徴的にミニチュアライズしたもので、そこを外界から訪れるグレースとギャングのパパは超然とした存在のメタファーだと思う。グレースを“天使(善)”と言ってもいいし、パパを“サタン(悪)”と言ってもいいが、映画の中で親子として描かれるようにそれは表裏一体なのだ。そして村の中で唯一、神(あるいは悪魔)と村人(人間)の間を取り持とうと画策するトムは、人間でありながら自分は人間を超越していると考え、人々をコントロールしたがるタイプの人間(権力者、 聖職者、学者、映画監督 etc.)のメタファーの様に見える。これは寓話としては使い古されたネタだ。これを今やるなら、もっと現代的な舞台(例えば映画撮影現場やNGOとか)でやったほうが芸術としての意味もあると思うのだけど。 【トマシーノ】さん [地上波(字幕)] 5点(2006-01-14 16:47:33) |
10.《ネタバレ》 始まると舞台のようなセットで驚いた。違和感があったけれど、しばらくすると音のおかげでそこに全てがあるように感じられた。最初は変な人もいるけれど、こういう村に住んでみたいなあと思っていたが、話が進むにつれて人々に腹が立つだけでした。あのような弱い人間は大嫌いです。このように途中から冷たくされるなら、はじめから構ってくれないほうがよっぽどいいです。途中から「もうこんな村逃げてやれ!」とか「全員やっちゃえ!」とか思っていたけれど、まさか本当に皆殺しにするとは思いませんでした。せいぜい一人か二人かと…。追われていた理由は予想通りでした。あの後グレースがどの様な人物になるのかがとても気になります。 【赤紫】さん [DVD(字幕)] 5点(2005-10-31 15:14:07) |
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9.俺様、何様、ラース・フォン・トリアー様節、絶好調。でもヤダ。 【mimi】さん [映画館(字幕)] 5点(2005-09-27 01:53:08) (良:1票) |
8.《ネタバレ》 ラース・フォン・トリアー監督の作風は「ダンサー・イン・ザ・ダーク」でわかっていたはずなのに、またやっちゃった。つい誘惑に駆られて観てしまった。相変わらず暗いなぁ・・・。でも今回の手法は結構面白いと思ってしまった。最後の最後までグレースが偽善的なことばっかり言い通してたら、点数かなり下げてたと思う。 【チャコ】さん [DVD(字幕)] 5点(2005-06-02 02:00:28) |
7.この設定のままミュージカル風にしたら意外と面白いかも? 【paraben】さん 5点(2005-03-10 12:32:01) |
6.最近観た映画では、もっとも観る前に観るかどうかを迷った映画。しかし、感想としては、良い意味で拍子抜け、悪い意味で飽きがこなかった。大傑作か超駄作か、針がどちらに振れるにせよ、自分の映画史に残る作品になるかと思いきや、結果としては可もなく不可もなく、針は中央で止まったまま。三時間という長時間、飽きることなく観られてガッカリした反面、三時間の間、物語の深さに感じ入ることなく拍子抜けてホッとした。エンドロールが流れてきたときには、つつがなく三時間が終わった安堵感と、映画的マゾっ気を満足させてくれなかった不満が、同時に押し寄せてくるという不思議な心持ちになった。問題作でも衝撃作でもなく、かと言って失敗作ではなく、普通の映画。 【永遠】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2005-03-03 02:00:10) |
5.《ネタバレ》 どういう映画か適当にビデオで借りて、セットが演劇っぽかったので見るのやめたけど ここの評価とか見て、もう一度見直した、ドッグヴィルの住人の仕打ちがエスカレートしていく様 最終的に性のはけ口にされてしまうんだろうというのまで想像できたけど。 首に鎖つけるのはなんだこれと思った、、ニコールは結構歳いってるんだろうけどすごく若く見えた、、こういう映画はあまり好きではないんだけど、最後までセットにはちょっと違和感を感じた、とくにいない犬が吼えてるとことか、??って感じだった。 でも逆に言えば斬新でいい部分もあったのかな。最後はそこまで残忍に殺さなくてもとオモった。泣くくらないなら殺しかたまで指図するなよ、、 【ネス】さん 5点(2005-02-09 00:54:17) |
4.人間の醜い部分を見せたいがためだけに作られた映画。そんなの映画にしなくていいから。長すぎだし。 【太郎】さん 5点(2004-10-14 15:13:15) |
3.美女ゆえに村のアイドルとなり、果ては性的対象にされてしまうグレース。圧倒的な美貌ゆえに変態トリアー監督の悪趣味作品に指名されたニコール。あ~ブスに産まれて良かった! 【Bebe】さん 5点(2004-09-13 20:06:05) (良:1票) |
2.作品としての面白さ斬新さにおいては7点くらいだと思うが、トリアー監督作品として見るには3点。間を取って5点。 前作の「ダンサ~」くらい気持ちを落として欲しかった・・・憤りと同時に押し寄せる感動(?)が欲しかった。 今回くらいだと小学生の虐めみたいで(現実の小学校でこんなことあるということではなく)なんとなく、気分的に落ちなかった。だって、エロおやじだって意地悪ばばあだってヒステリック主婦だって妄想エロガキだってみんなその辺にいそうだし。 「人間って残酷ねぇ・・・」と思わせる程度に落とすのなら、いっそのことくそ明るい感動作を作ってもらった方が、潔いと思う。グレースもただのかわいそうな人、ってだけ。 ラストも、そりゃあれぐらいやられたらやり返すだろうな、という程度にしか思えなかった・・・・ ただ最初にも言ったとおり、トリアー監督の作品として期待しなければ面白いと思う。 【横隔膜】さん 5点(2004-03-30 03:47:43) |
1.《ネタバレ》 変わったコトしますねこの監督(ダンサー…は、救いが無いと聞いてしまったので未見)。舞台劇のような作品でした。正直、序盤は画的(これは最後まで)にも話的にも起伏が無くてキツかったんですが、警察が来て村人たちに疑心が生まれてからはまずまず。イレギュラー(ウィルス)に対応できない、閉鎖された村の人々(旧型PC)という印象。唯一の味方かと思えたが、単なる能書きタレのへたれだったトム。抑圧されていたワケではないが、本能に赴くままに抗う事をしないグレースを弄ぶ男たち。奴隷、家畜並の扱いをする女子供たち。ありがちだけど、嫌悪感が湧く。最後は弱者と強者が入れ替わり、多少スッキリするけど疑問も残る。でももう観るコトは無いな。 【ロカホリ】さん 5点(2004-03-23 19:34:42) |