9.うわー安易だなーB級だなーとひしひし感じつつ、退屈しない程度には引っ張ってってくれます。そこそこ面白い、とも言えます。
でもさほど魅力を感じないのはなんでかというと、やっぱりキャスティングかなあ。ヴァル・キルマー、やっぱ彼は主役を張る器ではなかったですよ。何変化しようがヴァルキルじゃん、と客に思われては企画倒れ。そもそもヴァルキル七変化が見たい客は何人いるのか。ルックスどうこうという問題でもない気がする。マット・デイモンがジェイソン・ボーンを見事にやってのけた例がありますから。この差は演技力かそれとも役者の持つ華の有る無しなのか。
エリザベス・シューも問題だ。”リービング・ラスベガス”でオスカーを獲っていれば後に来る仕事のオファーの質もだいぶ違ってきたんだろうになあ。軒並みB級作が続く近年の仕事っぷりを見ていると、”ベスト・キッド”から見守って(?)いる身としては大変残念な思いがするのだった。