7.《ネタバレ》 これ実はラブロマンス風に見せかけたホラー映画やと思うんですが。いや、間違いないです、妖怪空き家ババアです。青年は本来透明な存在である空き家ババアを見てしまったがために、不幸に見舞われたり、生気を吸われて透明な存在へとなってしまいます。その二人の質量が0なのも当然です。なんか得体の知れない気持ち悪さに寒気しますね。わりと本気で書いてます、これ。 ///気持ち悪さの理由がわかったので追記します。変容し適応するのが人間なのだとしたら、これは人の業そのものだと、それがとても生々しいので気持ち悪いと感じたんだと思います。 |
6.理想のコミュニケーションが描かれており快適だった。 【アイランド・ジョー】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-07-24 09:13:05) |
5.男女二人が何もしゃべらない。誰もが想起したように私も北野武の『あの夏、いちばん静かな海。』を想起する。だけど、目指すところがそれぞれ違う。北野は言葉を映像に置き換えるという映画の原点を見せてくれた。キドクは男女がしゃべらないことで他のしゃべる人たちから浮かせているに過ぎない。非人間化してゆく男のミステリアスさと相まって摩訶不思議な世界観を作り出しているが、けして北野のように映画そのものの豊かさを目指したものではない。要するにレベルが違うってことを言いたいのだが、けしてこの作品が駄作だと言ってるわけでもない。目指すところが違うんだから。そもそもこの男と女の間には語らなきゃならないほどのいろんなものが根本的に欠けている。空虚。そして互いが互いの空虚を埋める存在。そのことを描いてみせたという点では素晴らしいのかも。これ、二流以下の監督だったら「世にも奇妙な物語」になっちゃうんだろうな。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-03-30 17:40:14) |
4.主演の二人が殆ど台詞をしゃべらない。女優は二言程度でしかなく、男優にいったてはゼロである。しかし、その表情や演技、特に男優は目力があり、それによってものすごく引きつけられるものがある。ファンタジーとも言えない現実と幻想が入り交じっており、この辺は好き嫌いが分かれるかもしれない。 【茶畑】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-01-07 22:43:10) |
《改行表示》3.《ネタバレ》 最後に女性が発する「愛してる」以外は全て無言劇という異色作。 その独自性は評価するが、リアリティの欠如は否めず。 しかも、女性の夫や汚職警察官が完全なる悪役を演じているなど、アメリカ映画にありがちな「勧善懲悪」的志向が鼻につく。 でも、独房シーンにおける主人公の“かくれんぼ”は趣向が凝らされていて楽しめた。 映像と音楽もなかなか良い。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-11-02 03:35:06) |
《改行表示》2.《ネタバレ》 静かでミステリアスな、そして幻想的な作品です。内容は抽象的なので、いろいろと考えさせられる作品でした。ラストに「私たちが住んでいるこの世が夢なのか現実なのか誰にも分からない」とテロップが流れますが、まさに夢と現実が入り混じったかのような印象ですね。最後にソナが見たテソクの姿は幻であったのかもしれないし、もしかしたら全てがソナの見た夢もしくは幻なのかもしれません・・・・。 蛇足ではありますが、これからはポストやドアに挟み込まれたチラシはそのまま放置せず、すぐに取るようにしようと思いました。 【TM】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-12-07 12:41:46) |
1.《ネタバレ》 留守の家に男が忍び込んではいるのだが、どうも主体は男より家のほうに感じられ、その家の空気に男が溶け込んでいってるような感じ。むりやりの闖入者というより、空き家の空間が男を招き寄せたような。だからボクサーの部屋に入り込めば、男はグラブをつけてボクサーになってしまう。男の方に主体がないから、かえって男はその部屋の住人として違和感なく自在にふるまえる。特定の個人の部屋でない牢屋で、気配を消してしまえるのも当然のことかもしれない。現代人にとって夢のような、あるいは悪夢のような話。家に溶けてしまうこういう愛人を妻に持たれたら、もう亭主には手の打ちようがないのだ。 【なんのかんの】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-11-03 12:20:13) |