3.《ネタバレ》 描写の繊細さやラストシーンの美しさは評価したいのだけど、肝心の話にあまり乗ることができなかった。チャップリンのコメディと比べると独創性に欠けるのでは?どこにでもありそうなソープオペラというか、キーストン社時代に制作した「チャップリンの画工」を発展させた話ですよね。「画工」はコメディにシリアスな要素を取り入れた先駆者であるチャップリンらしい映画ではあるのですが、いかんせん失敗作でした。画工チャップリンの失恋話に面白みが欠けていたのです。本作はその失敗を引きずってしまったような気がします。田舎町の駅での描写など好きなシーンはあるものの、それ以上のものがありません。ペドナが好演したとも言えず、むしろ脇役の演技が光っているのはチャップリンの意図したところとは真逆でしょうね。